« 256KVアプリ「機動戦士ガンダム3D めぐりあい宇宙編」 | トップページ | 世界の中心で、愛をさけぶ (第六回) »

2004.08.05

勇気と希望の空想冒険活劇~映画「スチームボーイ」

映画「スチームボーイ」を見てきました。
作画もストーリーも、一本のアニメとしては十分楽しめた映画でした。

sb08.jpg

が、しかし個人的には「大友克洋作品」「制作期間9年」「総制作費24億円」という前フリからイメージしていた期待を満足させてもらえるものでは無かったなというのが正直な印象です。

なんとなく「スタジオ・ジブリ」の作品を見せられた感じ。
大友さんが9年という歳月と24億というお金をかけて作らなくてもジブリがその3分の1で作れそう・・・。
唯一ジブリ的ではないところは、ヒロインキャラがわがままで生意気なところだけ^^;

 
でも一番面白かった要素がそのヒロインキャラ。
その行動やセリフの一つ一つがとても面白い。
そして「お金儲けてどこが悪いのよ」と言っていた彼女が、鎧に身を包んだ社員が死んでいく姿を見て「サイモーン!お金儲けにも程があるわ、人が死んじゃうじゃないの!」と叫ぶシーンが印象的だった。

sb09.jpg

sb10.jpg

それにしてもやはり大友克洋には、もっと違うテーマで作品を作ってもらいたかったと思う。
AKIRA」や「MEMORIES」の「大砲の街」などは、明らかに独創的だった。
それを思うととても残念だ。

とはいえ「大友克洋作品」「制作期間9年」「総制作費24億円」という点を度外視して見るならば、なかなか優れたアニメだとも思う。

各キャラクターも、まぁどれもありがちなキャラではあるが、一人一人がそれなりに立っていたし、純粋な「悪人」が存在しない設定の中で「科学・夢・兵器・戦争」といったテーマを、19世紀のイギリスという現実の時代背景の中で、少年・少女の冒険と成長とともに見せていくというストーリーは、言うほど簡単には作れなかったであろう。

sb05.jpg

sb07.jpg

後半のスペクタクルな映像も十分見応えがあった。
しかしそれでも決定的なインパクトが足りないとも思う。
打ち倒すべき敵もなく、脱出の為に「スチームボールで空を飛ぶ」だけでは、ヒーローの逆転劇としては物足りないのだ。
もちろん、そういうものを見せたかったわけではないと言われてしまえばそれまでだが・・・

sb04.jpg

sb02.jpg

いずれにしろ続編制作が決定しているようで、大友氏の現在の構想では上記したヒロインにスポットを当てた話になるかもとのことなので、次はもう少し面白くなるかも?

イノセンス」「アップルシード」「スチームボーイ」と、今年の日本のアニメーション映画を見てきて思うのは、作り手側の自己満足というか、技術競争というか、そんな面ばかりを見せられている気ががしてならない。
アニメは芸術にする必要はなく、娯楽であって良いと思うのだ。
業界からの評価を期待するのではなく、劇場に足を運ぶ一般の大人や子供たちが純粋に楽しめるかどうかに心を砕いてほしいと感じる。

sb03.jpg

アニメーターの低賃金の問題や、才能ある新人が成長しにくい現在の業界システムをどうしていくかなどの問題もあり、このままでは本当に深刻な危機を迎えかねないとも言われているアニメ業界。
頑張ってほしいし、応援もしたい。
そのためにもチャンスを与えられた監督には「すごい技術だね」と言われる作品ではなく、「面白かった!」「本当に感動した!」と言える作品を作ってほしいと感じる。
そんなことを考えさせられた作品でした。

sb01.jpg

|

« 256KVアプリ「機動戦士ガンダム3D めぐりあい宇宙編」 | トップページ | 世界の中心で、愛をさけぶ (第六回) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2647/1123804

この記事へのトラックバック一覧です: 勇気と希望の空想冒険活劇~映画「スチームボーイ」:

« 256KVアプリ「機動戦士ガンダム3D めぐりあい宇宙編」 | トップページ | 世界の中心で、愛をさけぶ (第六回) »