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2004.08.20

THUNDERBIRDS ARE GO! ~映画「サンダーバード」

もっと早くに書くつもりだったのだけど、延ばし延ばしにして今日になってしまいました。
実写版「サンダーバード」、といっても元々「サンダーバード」も生身の人間が出ていなかったというだけで実写なんですけどね。

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この映画は夏休み最終日だった8/14に見て来ました。
この夏見ることを決めていた唯一の映画で、夏休み初日に見に行ったら、その時間帯は吹き替え版しか上映していなくて、仕方なく「リディック」を見て帰ってきたという、Gaiにとっては曰く付きの映画^^;

先ずアメコミ風のアニメーションで始まったオープニングは鳥肌でした。
映画館の大音響であのテーマを聴くのは感動モノです。
そして、それに続くコンビナートの火災現場での救出劇も、往年のサンダーバードを彷彿とさせ、いやが応にも期待が高まります。

が、しかし期待に応えて貰えたのはここまで。
そこから先はもう国際救助隊でもなんでもなく、トレイシー一家版「スパイ・キッズ」ですね。

 
パンフレットなどを読んでみると、意外にアメリカでは「サンダーバード」は知られていないらしく、そうした人々やオリジナルの「サンダーバード」を知らない人たち、現在の子供層などを含め、子供から大人まで楽しめるようにと今回のような脚本となったようです。

従って結論するならば、
・リジナルのサンダーバードをあまり知らない人=意外に面白いじゃん
・往年のサンダーバードファン=がっかり
といった感想が大方を占めるのではないでしょうか。

メカの微妙なデザイン変更にも賛否両論あるようですが、1960年代の未来に憧れたデザインをベースに、現代風にアレンジしてあると感じられ、その点について個人的には違和感なく見ることができました。
スピード感などは、明らかにオリジナル以上に表現されていて好感が持てます。

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特に2号についてはオリジナルのデザインに愛着のある人も多いと思いますが、高速輸送機らしい機能的なデザインにまとまっていて、単純にカッコイイ!と感じました。

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ただ、今回のストーリー展開の都合上、メカの活躍シーンがあまりにも少なく、特に楽しみにしていたメカへの搭乗シーンや基地からの発進シーンも、ずいぶんあっさりしたものになってしまっているのが激しく残念です。

人物については、先ず何よりもお父さんが現役なのに驚いた!
オリジナルでは常に司令室にいて指揮を取る設定だったのが、自分でバリバリ現場に行くような設定になっています。
そもそも若過ぎなのでは?

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だから本来活躍すべき子供たちも必然的に全体として年齢層が低くなってしまっています。
宇宙用ロケットの3号を操縦するゴードンが18歳って、ちょっと無理がありませんかね?

今回14歳のアラン君が正式メンバーになりましたが、本来とても危険な「レスキュー」活動に14歳で参加して欲しくない気がします。

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まぁ、元々今作では荒唐無稽なアドベンチャー的ストーリーを狙っているようなので、あまりムキになっても仕方ありませんね。

それにしても今回、アラン君以外のトレイシー・ボーイズの扱いは、あまりにも酷すぎ。
そもそも優秀な国際救助隊員のはずが、最初から最後まで5号に閉じこめられて終わりというのは・・・。

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その他の脇役たちについても、今ひとつ魅力に欠けます。

悪役たちは弱すぎるし、そのせいで緊張感もあまり無い。
フッドは見た目こそオリジナルを彷彿とさせてくれるけれど、ヘンな超能力という要素は余分だったのではないか?

あと個人的にはヒロインのティンティンも、ヒロインとしての魅力が感じられない。
せめてハリポタのエマ・ワトソンに対向できるような女優さんを起用して欲しかったなと感じます。

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パーカーやブレインズについては、それなりにイイ線いってると思いますが、やはりオリジナルの方が魅力がありますね。

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ただ、レディ・ペネロープの活躍に関しては、華やかさと活気があり、存在感もあって、オリジナルより良いと感じました。
純粋に楽しめた数少ない要素の一つですね。

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そんな感じのキャストで展開されるお話は、単なるドタバタ劇に終始していくわけですが、終盤になってモノレールが海底に沈んでしまったあたりから、ようやく「レスキュー」の要素が少し前面に出てきます。

しかし、襲われた銀行にしても、事故に見舞われたモノレールにしても、元はといえば基地をのっとられ、メカを悪用されたのが原因なわけで、国際救助隊が救助を必要とするような原因作ってどうするのか?という気もして、今ひとつ爽快感がありません^^;

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という感じで、レビューは酷評のような内容になってしまいましたが、まぁ夏休みに親子で見る映画としては、この夏に公開されている他のアニメを見るよりはオススメだと思います。
少なくとも自分が親だったら、子供にはアニメよりもこちらを見て欲しいですね。

しかし、本当に今回のようにしなければ、子供たちを含む多くの人に受け入れられなかったんでしょうかね?

元々オリジナルの「サンダーバード」は「明確な敵」がいないところが一つのオリジナリティであり、「レスキュー」をベースにしたシナリオそのものが面白かったのだと個人的には感じています。
演じるのは人形だったり、搭乗するメカは奇抜だったりしましたが、テーマは「科学や技術を過信する人間の傲慢さが呼び起こす危険性」であり、ストーリーそのものは常にリアリティがありました。

現代のような時代だからこそ、そういった要素を全面に押し出しつつ、イギリス諜報機関、政府などの背景も絡めて、もっと緊迫感のある展開をベースにした上で、子供たちも楽しめる作品にすることはできたのではないかと思うので、今回のようなストーリーの大幅変更はとても残念に感じます。

或いは家族愛とか、人間ドラマを中心に据えるということならば、もう少し父と子の間の確執と相互理解といった面を深く描くアプローチが欲しかったなとも感じます。

いくら荒唐無稽のアドベンチャー的ストーリーといっても予想外な展開が殆どなく、特に面白みもない。
悪役にしても人間性や行為ではなく、超能力的なパワーで脅威を表現しようというのは、あまりにも子供だましというか、お粗末に感じます。

パンフレットによると、今回はあくまでも前章、続編やシリーズ化も考えているとの事。
監督などは、続編は日本を舞台にしたいとまで語っています。
ただし、今作がヒットすればの前提付きなので、そのあたりがちょっと心配ですが・・・

本来の国際救助隊の大活躍、フルデジタルで縦横無尽に動きまくるメカたちの勇姿を描く続編を激しく期待しています!

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コメント

>・往年のサンダーバードファン=がっかり

私も、往年のTBファンのひとりなのだ。
メカの発進シーンだけで、10分以上やらなければ観る価値無し!!!!!
でも、NHKで先日再放送があったが、今の子供たちにはあの頃の感動は伝わらないのが残念だったのだ。

続編がフルCG版かそれとも現代風マリオネットになるなら観ていようかな・・・

そういえば、メカの発進シーンってウルトラセブンのウルトラ警備隊にもいくつか共通点があるのだ。
そして、いろいろなゲームの中のシーンにも(例えばバーチャロンなんかも)影響を与えていると思うのだ。

基本的に「メカが大好き」ってことなんだな・・・

投稿: はんぎょどん | 2004.08.20 10:19 午前

サンダーバードが初めて日本で放送された昭和41年(1966年)は、ウルトラマンが放送開始になった年でもあるんですね。

ウロトラセブンは、明らかにサンダーバードの影響を受けていたと考えていいと思います。

その後の「秘密基地もの」の原点になっているといえるでしょうね。

スコットやバージルが司令室からメカへと移動するシーンや、2号がコンテナを載せ替えるシーンなど、是非今回見たかったのに、残念ながらそういったシーンはありませんでした。

次回作(あればですけど)には期待したいところです。

投稿: Gai | 2004.08.21 12:26 午前

こんにちは

サンダーバードは私も観に行きましたよ
Gaiさんのおっしゃるとおり「夏休みに親子で見る」には最適な映画かも知れませんね

パパが現役なのも一応理由があるらしく
パンフに書いてありましたが、原作を知らない人達のために『原作へのプロローグ的なお話』として今回の映画を作ったみたいですね
だから原作よりも皆の年齢設定が若くなってましたし

監督も役者さん達も続編には意欲的みたいだし
家族で楽しめる映画なら良いんじゃないかなぁ、と。

次こそはあの発進シーンを再現して貰いたいところです(笑)

ところで、観てて思ったのですが
TBマシンのあの機動性は何なんでしょうか?
飛行中に機体すら傾けない横滑りのような動きとか
ホバリングすらしてないのに空中で停止出来たりとか
・・・ブレインズの天才っぷりの賜物ですかね?

投稿: マツ | 2004.08.22 01:50 午後

マツさん、コメントありがとうございます。

オリジナルの「シリアスな中にも時折含まれるユーモア」みたいなのを期待してましたからねー。
あんなノリになっているとは思いもしませんでした。

パパさんについては、オリジナルでは触れられていなかった奥さん(子供たちの母親)の存在を明確にした点は映画ならでわでしたね。
その死が、国際救助隊設立の動機となったという部分がかなりクローズアップされていました。

>TBマシンのあの機動性は何なんでしょうか?

実際、かなり無理がありますね^^;
今回の設定では、国際救助隊設立が2010年、映画の中の話が2020年でしたけど、重力を無視できる画期的なシステムでも開発でもされていない限り、15年後にあんなメカの動きができるようになっているとはちょっと考えにくいですよねー。

まぁ、ブレインズの場合、脳波でメカをコントロールするシステムを作っちゃうくらいですから、やりかねませんかw

それにしても続編、作られるんでしょうかねぇ。

投稿: Gai | 2004.08.22 04:12 午後

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